【ツインナビ化】ビートソニック不要でマルチナビ搭載車をツインナビにする方法

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【ツインナビ化】ビートソニック不要でマルチナビ搭載車をツインナビにする方法

マルチナビ搭載車の純正オーディオを社外ナビに交換する際にビートソニックを使用しない方法を紹介します。
この方法であれば費用を抑えて、マルチナビと社外ナビのツインナビ仕様にすることができます。

費用よりも手間を省きたいのであればビートソニックの使用も検討してみても良いかもしれません。

はじめに(マルチナビとは、ツインナビ化とは)

マルチナビとは単なるナビではなく、エアコンの制御や車両情報の管理なども行えるマルチAVシステムのことです。
トヨタ車に搭載されているものはEMV(エレクトロマルチビジョン)と言われています。

様々な機能が搭載されている反面、基本的には取り外すことは想定されていません。
このマルチナビを取り外すとエアコン等の機能が使えなくなってしまいます。

その為マルチナビ搭載車に、社外ナビ(オーディオ)を取り付けたい場合は、マルチナビは残しながら純正オーディオと入れ替えることが一般的です。
しかしここでも問題があり、そのまま純正オーディオを取り外すとエラーが発生する場合があります。

この状況を解決するための一般的な方法としてはビートソニック製品を使用することが知られていますが、それなりの費用が掛かってしまいます。

この記事ではビートソニックを使用しない状態でエラーを発生させない方法を紹介します。
この作業を行えば、マルチナビと社外ナビを共存させるツインナビにすることが可能です。

作業の要約

まず結論から説明すると、取り外した純正オーディオの一部を流用するだけです。
純正オーディオに接続されている複数のコネクタを社外ナビに付け替えた時に1つ余るので、それを取り外した純正オーディオに取り付けます。
純正オーディオそのままでは邪魔になるので、基板がむき出しになるまで分解して必要部品のみを使用します。

車両の紹介

メーカー:トヨタ
車両:マークⅡブリット(iR-S)
型式:TA-JZX110W

作業内容

純正オーディオ取り外し後、社外ナビの動作確認

エンジンを切った状態で作業を行いますが、シフトレバーが「P」にあると作業し難いので「L-2」の位置に移動させます。

そのままではロックが掛かっており移動させることができませんが「SHIFT LOCK」ボタンを押しながらであれば移動させることができます。
必ずサイドブレーキは掛けた状態で作業を行って下さい。

まずインパネ(インストルメントパネル)のガーニッシュを取り外します。
「内張り剥がし」を隙間に挿し込み、てこの原理を利用して裏面のクリップを外していきます。

コネクタが1ヶ所あるので外します。

ハザードボタンが取り付いているパネルもクリップ固定なので引っ張って取り外し、繋がっているコネクタ3種類(助手席シートベルト警告灯、ハザードボタン、時計)を取り外します。

次に純正灰皿を引き出して取り外します。
灰皿が固定されていたパネルもクリップ固定なので取り外します。

灰皿とシガーソケット裏のコネクタを取り外します。

純正オーディオを固定しているボルト4本(上下各2本)を外すと純正オーディオが取り外せます。

純正オーディオ裏に取り付いているコネクタを取り外します。

車体側のハーネスと社外ナビを接続する為に10ピンと6ピンのオーディオハーネスを用意しました。
(車種やメーカーによってハーネス種類が異なります)

このオーディオハーネスを使用して社外ナビを車体側のコネクタに接続すると、コネクタが1つ余るので純正オーディオに仮付けします。
純正オーディオ側の接続先は裏側から見た際の一番左側のコネクタでした。

シフトレバーを「P」に戻してエンジンを始動し、社外ナビや純正のマルチナビが起動していることを確認します。
当たり前ですが、「P」でないとエンジンはかかりません。
また、エンジン停止後に再びシフトレバーを移動する場合は、再度「SHIFT LOCK」ボタンを押す必要があります。

純正オーディオ分解

純正オーディオの前面パネルを分解しました。

ネジを外して上面、裏側のカバーを取り外していきます。

内部も分解していきます。
復旧の予定はないため、気にせずネジを外していけるので分解には時間はかかりませんでした。
写真内一番下の基板だけを利用するので、その他は不要となります。

ハーネス延長処理

この基板をコネクタ接続すれば良いのですが、接続するハーネスが非常に短いため、このままでは基板をオーディオ裏に格納しなければいけません。

しかし、オーディオ裏はハーネスで埋め尽くされており基板を入れるスペースなどありません。
その為、基板を移設しなければいけないのでハーネスを延長しました。
ケーブルをカットして、市販のケーブルとギボシ端子を使用します。

延長したハーネスを車両側と基板側にそれぞれ接続します。
エンジンを掛けて動作に問題がないか確認します。

私は、この基板を運転席のシート下に隠しました。

社外ナビ取り付け

事前に2DIN用オーディオパネルを準備しておきます。
社外ナビを付けた際にインパネ周辺を化粧する部品になっており、車種によって専用部品が存在します。
このキットには10ピンと6ピンのオーディオハーネスも付属していました。

このパネルに3種類の機器(助手席シートベルト警告灯、ハザードボタン、時計)を移植します。

横長のガーニッシュを取り付けます。(コネクタ1ヶ所)

純正オーディオに付いていた固定用ステーを社外ナビに移植して車両に取り付けます。
この際、3種類のコネクタ(助手席シートベルト警告灯、ハザードボタン、時計)は手前に引き出しておきます。
※写真内のナビ型式が変わっていますがご容赦下さい。

コネクタを接続します。
時計はリセットされているので、エンジン始動後に再設定します。

オーディオパネルを取り付けて、灰皿とシガーソケットコネクタを接続します。

ピンで固定されているだけなので押し込んで取り付けます。

灰皿をセットします。

この車両の灰皿には「NO SMOKING」と表示があり、中はフェルト生地になっており小物入れになっています。
平成14年式の車両ですが、この年代でも禁煙を意識したパーツがあることに驚きました。

シフトレバーを「P」に戻してエンジンをかけて動作確認し、問題がなければ作業完了です。

社外ナビのGPSや車速センサーも取り付けておくことでナビが2つある状態になります。
しかし、この車両のマルチナビ側の地図は古いのであてにならないことが多いです。。。

確実に最新地図のナビを使用したいのであればスマホを活用すれば解決します。
スマホをホルダーにセットしてナビ表示するとトリプルナビにもなります。
私の現在の使用方法は、マルチナビはエアコン等の車両操作社外ナビはオーディオスマホをナビとしています。

ツインナビ化のデメリット

今回の作業を行ったことで、この車両では2つの機能が失われました。
2つとも支障ないのでデメリットと感じる程ではありませんでした。

① ETCのマルチナビ連動

元々マルチナビと連動していたETCが正常に起動しなくなりました。
原因は不明でしたが、単独で動作する配線に修正すると問題なく使用できたので、特に支障は感じていません。

② マルチナビの渋滞情報

マルチナビに表示されていた渋滞情報が出なくなりましたが、社外ナビやスマホナビに渋滞情報が出るので支障はありません。

まとめ

純正オーディオの基板を利用するとビートソニック製品を使用せずにマルチナビ搭載車に社外ナビを搭載することができました。
支障が出ない程度の機能が失われましたが、あまりデメリットには感じません。

スマホでナビを利用されている場合でも、オーディオとして社外ナビ等を使用する実用性とメリットはあると思います。

また、モニターが増えるとカスタムしている雰囲気が出て見た目もカッコよくなると思います。

色々と実用性とメリットを感じられるカスタムだと思うのでお勧めです。

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