ファンベルト交換方法(オートテンショナー搭載FR車両)
ファンベルト交換作業内容をご紹介します。
今回作業した車両はFR車(フロントエンジン・リアドライブ)で、オートテンショナーによるテンション機構でした。
本車両のファンベルトは1本掛けだったこともあり、慣れていれば数分で交換作業完了する内容です。
車両の紹介
車両:マークⅡブリット(iR-S)
型式:TA-JZX110W
エンジン型式:1JZ-FSE〈D-4〉(2.5L)
作業内容
ファンベルトの取り外し作業
取り外す前にファンベルトが掛かっているルートを確認しておきます。
各所の写真を残しておくと、いざという時に役立つかもしれません。
これがベルトにテンションをかけているオートテンショナーです。
オートテンショナーを回す為に、スピンナーハンドルと14mmソケットレンチを用意しました。
オートテンショナーのプーリー中央の六角に、用意した工具を掛けます。
それなりの力を入れないと動いてくれないので体重を掛けてオートテンショナーを回転させてテンションを緩めていきます。
※不意に工具が外れると怪我をする恐れがあるので注意して下さい。
テンションを緩めた状態でベルトをプーリーから外します。
一か所でもプーリーから外すことができれば、オートテンショナーにかけた工具を外します。
ベルトを引っ張り出せる状態になりましたが、本車両はFR車なのでファンを跨がないと取り外すことができません。
ファンとファンカバーの隙間からベルトを引き出します。
ここまで来ると引っ張るだけで取り外すことができます。
ファンベルト新旧比較
まずは今回購入した新品のファンベルトの荷姿です。
新旧ベルトの比較です。(上:旧、下:新)
裏面の比較です。(上:旧、下:新)
8年程使用していましたが、特にクラック等の劣化は目視で確認できませんでした。
しかし交換推奨時期の5年を大幅に過ぎていたので、切れてしまう前に交換します。
ファンベルトの取り付け作業
新品ベルトをファンとファンカバーの隙間から通していきます。
正しいルートでベルトを各プーリーに掛けていきます。
プーリーの溝に確実に嵌めていきます。
テンションの緩んでいないオートテンショナーにも掛けていくと、最後のプーリーにだけ届かない状態になります。
オートテンショナーを工具で動かす必要があります。
既にベルトがプーリーに掛かっている箇所が外れない様に片手でベルトを引っ張り続け、その間にもう一方の手で工具を使用しオートテンショナーを緩めていきます。
ベルトの周長に余裕ができるので最後のプーリーにも掛けます。
確実に掛かっていれば工具に加えている力を緩めて、工具を取り外します。
全てのプーリーにベルトが確実に掛かっているか、まずは触診で確認します。
プーリーのフランジに乗り上げている等で整っていない場合は再度テンションを緩めてベルトを掛けなおします。
ベルトが確実に取り付けられていることを確認したらエンジンを始動し、動作に異常がないかを確認して作業完了です。
まとめ
オートテンショナーでテンションがかけられたファンベルトの交換を実施しました。
今回作業した車両は1本掛けだったこともあり簡単に交換することができました。
定期的にベルトの状態を確認するとともに、推奨交換時期が来れば安全な走行の為にも早めに交換しましょう。
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