ヘルパースプリングを取り外して車高を下げる方法(ストラット式車高調/バネ式)
フロントの車高を少しでも下げるために作業を行いました。
フロントのストラット式車高調に組み込まれていたヘルパースプリングを取り外す事で、車高調本来のストローク以下に車高を下げる事ができます。
しかしメインスプリングに遊びが出てしまい安全性の確保ができないので推奨する作業ではありません。
あくまでも作業の実録となります。
ヘルパースプリング取り外し前
取り付けていたフロント車高長です。
ネジ式車高調を最小まで縮めた状態で走行していました。
全下げ状態でも、フェンダーとタイヤの間には指1~2本分程度の隙間があります。
全長式(フルタップ式)の車高調ではなく、ネジ式で全下げしている為に乗り心地は良くありません。
段差がある場所を走行するとジャンプしている感覚があり、ノーサス気分が味わえます。
ヘルパースプリング取り外し作業
サイドブレーキを掛けて、フロントをジャッキアップし、フロントタイヤを取り外します。
サスペンションの固定ネジと、ブレーキホースを取り外すと、サスペンションは車体から取り外すことができます。
取り外したサスペンションからスプリングを取り外す為に、アッパーマウントを取り外します。
しかしアッパーマウントには縮まったスプリングが戻ろうとする強い力(プリロード)が掛かっているので、そのまま取り外すと部品が飛んで大怪我に繋がります。
その為、先にスプリングを圧縮しておく必要があります。
スプリングコンプレッサーという工具を使用してスプリングを圧縮します。
フックをスプリングに引っ掛けて、ネジを回していくとフックの間隔が縮まり、スプリングが圧縮されていきます。
プリロードが掛かっていないことを確認し、アッパーマウント上面中央のナットを取り
外すと分解することができます。
ナットはインパクトレンチを使用すると取り外す事ができます。
インパクトレンチがない場合は、ナットから突き出たボルトの頭とナットにそれぞれスパナを掛けて回す事で取り外す事ができます。(工具が引っ掛けられる場合のみ)
アッパーマウントが無くなるとスプリング等の部品を外す事が出来ます。
組み付け作業
今回は赤丸のヘルパースプリングを除くので、その他の部品のみを元通りに組み付けます。
その後、アッパーマウントのナットをしっかり固定し、スプリングコンプレッサーを取り外します。
ヘルパースプリングがない状態だと、スプリングの遊びが発生しプリロードが掛かっていない状態になります。
この状態のサスペンションを車体に取り付けました。
取り外したボルト・ナットとブレーキホースを固定します。
遊びのあるスプリングは座りの良い位置に向けておきます。
後で車体を下すとプリロードが掛かるのですが、スプリングが上下共に座面へ乗っている必要があります。
タイヤを取り付けます。
ジャッキを徐々に下げていき、スプリングが座面に乗っているか確認しながら車体を下ろします。
ジャッキを下している際にスプリングの位置を変更する場合は、腕の挟まれに注意して下さい。
※ジャッキが不意に落ちてしまうと、フェンダーとタイヤに腕が挟まれてしまうかもしれません。
組み付け後の車高です。
フェンダーとタイヤの間にあった隙間がなくなりました。おおよそ10mm以上は下がったのではないかと思います。
プリロードが掛かっていない状態の注意点
プリロードが掛かっていない状態のサスペンションを使用する場合は主に以下の注意点があります。
・整備不良になる
・車検に通らない
・走行中に異常が発生し事故に繋がる可能性ある
ヘルパースプリングの設置が必須という訳ではなく、メインスプリングのみでもプリロードが掛かっていれば問題ないと思います。
例えば、メインスプリングのみでもプリロードが掛かるような車高に調整を行ったり、メインスプリングを別のものに置き換えてプリロードを掛ける方法などがあります。
しかし、車高を更に下げたいという目的に対しては本末転倒になってしまいます。。。
まとめ
ネジ式車高調のヘルパースプリングを取り外すことで、車高を10mm程度下げる事ができました。
ヘルパースプリングの有無で乗り心地は特に変わりはありませんでした。
しかしジャッキアップする度にスプリングが遊んでしまい、ジャッキダウンする際にスプリングの座りに注意する必要があります。
私の場合、今回の作業を行った後、車両を手放すまでの2年間で走行に支障を感じることはありませんでした。
しかし上記作業は安全性の確保ができておらず推奨できないので、ヘルパースプリングを取り外す場合は、プリロードが掛かる様に調整することが望ましいと考えます。
以上となりますが、作業は自己責任でお願いします。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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