ウインカー点滅が早くなる「ハイフラ現象」の原因と直し方
ウインカーの点滅速度が異常に早くなる現象がハイフラッシャー（ハイフラ）と呼ばれています。
ウインカーは「毎分60回以上120回以下の一定の周期で点滅するもの」と決められていますが、ハイフラによって逸脱してしまうと整備不良になり車検にも通りません。
ハイフラになる原因と対策には、それぞれ2種類の内容がよく知られていますので紹介したいと思います。
ハイフラの原因
ウインカーランプの玉切れ
純正ウインカーリレーには、消費電力が少なくなった際にウインカー点滅速度を早くさせる機能があります。
ウインカーの玉切れが発生すると、ウインカーリレーに流れる電流が通常よりも少なくなるので点滅速度が早くなり、運転手に玉切れが発生したことを知らせてくれます。
ウインカーランプのLED化
ハロゲン球の純正ウインカーからLED球にカスタムした場合にハイフラが発生することがあります。
これはLED球の消費電力がハロゲン球に比べて少ないことが原因です。
消費電力が少ないことで玉切れを起こしたと勘違いしてウインカーリレーが誤作動してしまうのです。
ハイフラの対策（直し方）
ウインカーランプの玉切れがハイフラの原因の場合は、安全な走行をするためにも早急に交換して直す必要があります。
以下に説明するハイフラ対策の方法は、主にLED球に交換した際に実施する内容となります。
抵抗器の設置
ウインカーハイフラ防止用の抵抗器が販売されているので、それをウインカーランプに並列接続する方法です。
LED球によって消費電力が少なくなった分を抵抗器の接続で消費電力を増やして解消させます。
しかし、せっかく省電力化できたものを無駄にしてしまうので勿体ない気がします。
また抵抗器の構造として仕方ないのですが、発熱してしまうので周囲の環境や機器に注意する必要があります。
Safego LEDウィンカー ハイフラ防止抵抗器 12V 50W 6Ω 50w 6オーム 負荷抵抗を修正し 2個付き
ICウインカーリレーへの交換
ハイフラ防止用の電子式ICウインカーリレーというものが存在します。
純正の機械式リレーとは異なり電気的に制御されているため、つまみを回すことで点滅速度を調整できる機能も付いていることがあります。
これを純正のウインカーリレーと入れ替えるだけでハイフラを防止することができます。
（車種によってリレーの種類が異なるので注意が必要です。）
多機能 点滅速度調整+カチカチ音 ハイフラ防止ICウインカーリレー[8ピン] トヨタ・レクサス・スバル・スズキ・ダイハツ 9X-ZZ28-VU7S
ハイフラ防止抵抗内蔵式LED
予めハイフラを防止する抵抗器が内蔵されているLED球があります。
このLEDであればウインカーリレーは純正のままでもハイフラすることはありません。
しかし、発熱する抵抗器が近傍にあるのでLED球の寿命が短くなる可能性があるというデメリットがあります。
【シェアスタイル】【T20】ハイフラ防止機能付きLEDウィンカーバルブ【T20】
ウインカーリレーの設置場所
殆どの車両が運転席のハンドル下部の奥に設置されているので下から覗き込むと見つかる場合が多いです。
一部内装のカバーに隠れている場合もあるので必要があればカバーを取り外します。
場所を特定する際は音と振動を頼りに探します。
左右どちらかのウインカーまたはハザードランプを点滅させるとカチカチ音が鳴り出しますが、この音が鳴っている正体がウインカーリレーなので音がする方向を探ります。
純正の機械式リレーは内部で物理的な動作が行われており振動が発生しているので、触診によって特定することができます。
ウインカーリレー比較
純正ウインカーリレーとICウインカーリレーの比較です。
今回の記事では2車両で比較を行います。
①トヨタ/マークⅡブリット（JZX110W）
ICウインカーリレーには点滅速度を変更するつまみが付いています。
外装の色味はほとんど同じでした。
②スズキ/ワゴンＲ（MC11S）
こちらのICウインカーリレーにも点滅速度を変更するつまみが付いています。
外装の色味は異なっており、サイズはICウインカーリレーの方が大きかったです。
ウインカーリレーの交換作業
ウインカーリレーのコネクタ脱着のみで交換が完了します。
今回の記事では2車両の交換後写真を掲載します。
①トヨタ/マークⅡブリット（JZX110W）
②スズキ/ワゴンＲ（MC11S）
まとめ
ウインカーの玉切れによるハイフラは安全に走行するためにも早急に交換が必要です。
ウインカーをLEDに交換した際のハイフラ対策にはICウインカーリレー取り付けがお勧めです。
純正部品とのポン付けの置き換えで解決します。
更にダイヤルを回すことで点滅スピードを変えることができるので、法律の基準内でお好みのスピードに変更が可能です。
省電力化にはならず寿命が短くなる心配がありますが、ハイフラ防止抵抗器内蔵LEDを使用すると手っ取り早く、ハイフラさせないLED改造ができます。
ハイフラは部品があればすぐに直すことができるので対策を行いましょう。
コメント