【自転車】カップアンドコーン型BB(ボトムブラケット)を取り外してベアリングにグリスアップ
普段乗っているマウンテンバイクのペダルを漕いでいると、少しゴリゴリしている様に感じました。
回転部がスムーズに動かないと、走行時の不快感になり、部品の摩耗による故障にも繋がる恐れもあるのでメンテナンスが必要です。
今回はペダル回転部のカップアンドコーン型BB(ボトムブラケット)を分解してベアリング部にグリスアップを行いました。
作業後にペダルを漕ぐと抵抗は無くなっており、作業前よりも小さい力でスムーズに走行することが可能になりました。
BB(ボトムブラケット)のグリスアップ作業手順
BB(ボトムブラケット)の取り外し
BB(ボトムブラケット)とはペダルの回転軸部品を指します。
今回作業を行ったマウンテンバイクのBBはカップアンドコーン型という規格であり、シャフトやベアリング等がバラバラに分解できる仕様です。
まずペダルの回転中心に付いているキャップを取り外します。
キャップ中心に穴が開いていたので工具を挿し込んで引っ張り出しました。
キャップが外れると、ペダルを固定しているナットが現れました。
14mmソケットでナット緩めます。
ナットが外れると、四角形状でシャフトとペダルが篏合されているとわかりました。
チェーンを緩めます。
ディレーラを手で押すとチェーンのテンションが緩むので取り外す余裕ができます。
チェーン取り外しが本作業の初めでもOKです。
ペダル側のスプロケットからチェーンを取り外します。
ペダルを取り外すには専用工具が必要です。
工具の雄ネジ(黒色部分)をペダルに固定します。
その際、出し入れできる銀色の部分はネジ(銀色部分)を回して引っ込めておきます。
ちなみに、この工具の反対側は14mmのソケットなので、初めのナット取り外しにも使用することができます。
次に銀色の部分を手で回らなくなるまで締め込んでいきます。
黒色内で、銀色の先端とシャフトの端が当接している状態になったはずです。
ペダルを押さえた状態で、工具を使用して銀色部分を更に締め込んでいきます。
黒色部分はペダルを引っ張ろうとし、銀色先端はシャフト(車両側)を押し込もうとするので、四角部分の篏合を外す力が加わります。
ペダルが外れました。
四角部分の篏合はキツイので、取り外しには専用工具が必須だと感じました。
反対側のペダルも同様の方法で取り外します。
スプロケットが無い側には引っ掛けスパナで取り外せるナットが固定されていました。
このナットを取り外します。
引っ掛けスパナが無かったので、叩いて取り外そうと思います。
ナットが外れました。
ナットで固定されていた部品を取り外していきます。
どの様に取り外すのが正解はわかりませんでしたが、簡単に回転させることができたので、掛かりは浅いですが凸部分にモンキーレンチを掛けて緩めていきました。
完全に取り外すと、中にベアリングが配置されていました。
シャフトも抜きます。
反対側のベアリングはシャフトに付いた状態で出てきました。
部品が取り外された穴の中はパーツクリーナーで掃除します。
汚れたグリスが除去されて綺麗になりました。
挿し込まれていた部品です。
カップアンドコーン型BBに使用されているベアリングには保持器(リテーナー)が付いているので玉が単体で分解されることはなく扱いやすいです。
こちらの部品もパーツクリーナーで清掃しました。
BB(ボトムブラケット)の組付け(グリスアップ)
グリスアップを行っていきます。
ベアリングの交換が必要な場合は新品を使用します。
分解と逆の手順で部品を組み立てていきます。
ベアリングにたっぷりとグリスを塗布しておきます。
グリスをたっぷり付けた部品を車両に戻していきます。
ベアリングを抱えている部品を締めていきます。
この部品の締め付け具合でベアリングの予圧を管理します。
締め込み過ぎると回転の抵抗が大きくなりスムーズに動かず、逆に締め込みが弱いとシャフトにガタが出てしまいます。
シャフトを回転とスラスト方向に動かして、ガタが無く且つ渋くない状態に適度な締め込み具合で止めます。
締め込み具合に問題がなければ端のナットで固定します。
ナットを締め付けた際に予圧が変わってしまっていないか再度回転とガタを確認します。
調整が必要であればナットを外して再度同じ作業を行います。
そして、ペダルを戻してナットを固定します。
取付けの際は専用工具を使用する必要はなく、ナットを締め付けるだけで固定されます。
反対側のペダルはもう一方のペダルと180°異なる方向で固定します。
ナット確実固定されればキャップをします。
ペダルを取り付けた後も回転等に異常がないか確認しておきます。
問題なければチェーンを取り付けます。
取外し時と同様にディレーラを押してチェーン長に余裕を持たせてペダル側のスプロケットに引っ掛けます。
ディレーラから手を離すと正常にチェーンが掛かっているはずです。
後輪を浮かせた状態でペダルを回転させてスムーズにタイヤが回転すれば作業完了です。
まとめ
自転車のペダル回転部品のBB(ボトムブラケット)のベアリングにグリスアップを行いました。
今回作業を行ったBBはカップアンドコーン型と言われる規格のもので、バラバラに分解ができるのでベアリングにしっかりとグリスアップすることができました。
作業前はペダルを漕いでいると少しゴリゴリ感がありましたが、作業後は回転に抵抗はほとんど無く作業前よりも小さい力でスムーズに走行することが可能になりました。
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